血糖値とは、成人病の原因になることから、悪者扱いされがちです。
しかし、人間の脳や、各細胞に必要な栄養素です。
ちなみに血糖値が、常に70~110mg/dlに保たれるのは、赤血球は血糖を唯一のエネルギーとしているからです。
赤血球が動かなかったら、酸素運搬ができないので、死に至ることになります。
もくじ
どうやって、血糖値を調節している?
血糖値は、正常だと常に70~110mg/dlに保たれています。
では、これはどうやって調節しているのでしょうか。
それは、体内のホルモンによってです。
血糖値が高くなりすぎたら、インスリンというホルモンで下げます。
血糖値が低くなりすぎたらインスリン拮抗ホルモン(グルカゴン・アドレナリン・グルココルチコイド・成長ホルモン)によって、血糖値をあげます。
では、血糖値の上昇・低下について、もう少し具体的に説明しておきましょう。
血糖調節に関わる主な臓器
ホルモン名 | 分泌器官 | 作用のしくみ |
---|---|---|
グルカゴン | 膵臓(α細胞) | 肝グリコーゲン分解促進 糖新生増加 |
グルココルチコイド | 副腎皮質 | 糖新生増加 |
アドレナリン | 副腎皮質 | 血糖増加・糖新生増加 |
成長ホルモン | 下垂体前葉 | グルコースの利用を抑制する遊離脂肪酸の産生促進 |
血糖調節に関わるホルモン
血糖上昇ホルモン
インスリン | 膵臓(ベータ細胞) | インスリンは24時間一定量行われている基礎分泌がある 血中のグルコースへの取り込み促進 肝臓・筋肉でのグリコーゲン合成促進 脂肪組織での、トリアシルグリセロールの合成促進 糖新生抑制 ケトン体合成抑制 肝臓・筋肉でのタンパク質合成促進 コレステロール合成低下 |
血糖低下ホルモン
タンパク質の種類 | 主な機能 | 具体名 |
---|---|---|
収縮タンパク質 | 筋肉の収縮 細胞の運動 | アクチン ミオシン |
酵素タンパク質 | 生体内触媒 | アミラーゼ 乳酸脱水素酵素 AST ALT |
構造タンパク質 | 結合組織 | コラーゲン エラスチン ケラチン |
防御タンパク質 | 免疫 | 免疫グロブリン(抗体) フィブリン インターフェロン |
輸送タンパク質 | 生体内物質輸送 | ヘモグロビン リポタンパク |
調節タンパク質 | 代謝調節 | ペプチドホルモン インスリン |