脂質とは
- 人の体の20%が脂肪
- 体のエネルギー源になる
- 細胞膜の構成成分・ホルモンの材料になる
- エネルギーと水の貯蔵に優れた栄養素といえる
もくじ
脂質の種類
脂質は多くのグループに別れます。
しかし、栄養学的に重要な分類は「中性脂肪・リン脂質・ステロール類・脂肪酸」となります。
※一般的に脂肪と呼んでいるのは脂肪酸のこと
※中性脂肪に脂肪酸が3分子結合したものがトリアシルグリセロールで、食事由来の脂質の大部分をしめています。
脂肪酸の分類
- さらに脂肪酸は、以下に分類できます。
- 長さによる分類(長鎖脂肪酸・中鎖脂肪酸・短鎖脂肪酸)
- 二重結合の数による分類(飽和脂肪酸・不飽和脂肪酸)
- ※不飽和脂肪酸はさらに「一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸」にわけられる
- ※脂肪酸の二重結合の位置によっては「n-3系脂肪酸(αリノレン酸)・n-6系脂肪酸(リノール酸)という分類になる
脂肪酸の働き
- 飽和脂肪酸は、中性脂肪・コレステロールを増やす
- オレイン酸は、善玉コレステロールを下げずに、総コレステロール値を下げるので、動脈硬化予防があるとされる
- リノール酸から生じるアラキドン酸からは、一部のホルモンの材料になる(よって、取りすぎると、善玉コレステロールが下がり、動脈硬化になったりアレルギーになる可能性があります。
- αリノレン酸は、中性脂肪を低下させる作用にって、生活習慣病の予防・アレルギー予防効果がある
脂肪酸の理想バランス
理想のバランスは、以下のように言われています。
飽和脂肪酸・一価不飽和脂肪酸・多価不飽和脂肪酸=3・4・3
リノール酸・αリノレン酸=4・1
リノール酸・αリノレン酸=4・1
トランス脂肪酸
トランス脂肪酸とは、体に悪く天然では見られない脂肪酸です。
つまり、加工された脂肪酸によって、トランス脂肪酸が作られます。
トランス脂肪酸は、体内で代謝されにくく、エネルギーにもなりにくいです。
さらに、冠動脈疾患のリスクになるという報告があります。
共益リノール酸
共益リノール酸は、リノール酸と、分子構造が少し違った脂肪酸です。
しかし、体に悪いわけではなく、反対に睾丸作用・動脈硬化予防作用などが注目されている脂肪酸です。